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沖縄・竹富島

 自然豊かな人口約350人の沖縄・竹富島は石垣島の南西海上約6kmにあり、サンゴ礁が発達してできた楕円状の低島です。

 島のほぼ中央部にある東、西、仲筋(なかすじ)の3集落は、かつての農村集落の景観をよくとどめ、集落内を走る白砂を敷きつめた道沿いに、サンゴ石灰岩の石垣やフクギなどの屋敷林で囲まれた、赤い瓦葺きの民家が建ち並び、竹富町歴史的景観形成地区保存条例を定め、国の重要伝統的建造物群保存地区(38.3ヘクタール)の選定を受けています。

 さらに2015年10月竹富町景観条例が施行され、竹富町景観計画および条例に基づき、伝統的な集落景観の保全を図ることになりました。この景観計画は地区分けをし、自然景観保全地区では海岸線沿い、緑地や御嶽と一体となった景観の保全を図り、農地景観形成地区では自然景観と歴史文化景観が一体となった景観の形成を図ります。また、島の重要な景観資源である海への眺望を阻害しないよう、配置や規模等に十分配慮したものとするなど、竹富島の素晴らしい景観を守るための厳しい条例です。この条例ではコンドイビーチ近辺に集落形状の事業計画は認められないことになっています。

 竹富島住民は主体性を持ってこれらを遵守し、永年、独特の農村集落景観を守ってきました。

 

 

 竹富島はすでに建設した星野リゾートの例を良く聞かれます。竹富公民館長は「星のや竹富島へも反対運動があったが、事業者側の地域の精神や文化を学ぼうとする姿勢が見られたこともあり、互いにしっかりとした対話の中で実現した」と、その姿勢を評価。今回新たに計画するコンドイリゾートに関しては、一方的な図面を見せての、建設を告げるやり方を強く批判している。

 

 事業を計画しているのは那覇市の㈱RJエステート。コンドイビーチ近くに土地を取得し、海の家・レストラン等を備えるコテージ40棟の宿泊施設を開発計画。2014年に島での説明会を2回実施したが、質疑応答に誠意がなく、公民館役員への恫喝まがいの催促があり、島の3つの集落は計画への反対を決議するなど徹底交戦の構えで対応しています。

 竹富公民館長は「2回だけの話合いなので、まだ心は通じていません。住民との合意は一切ありません。」と話しています。

 2017年1月沖縄県からは開発行為届けの許可通知が届きましたが、竹富公民館では2017年2月24日に2回目の陳情がされ、沖縄県や竹富町での対応が注目されます。

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